インプラントの幅広い使用法!歯科矯正用アンカースクリュー・アタッチメント入れ歯について
投稿日:2020年11月12日
カテゴリ:スタッフブログ
板橋駅から徒歩3分、板橋歯科・矯正歯科です。皆さん、インプラントは歯を失った際に使われる通常の「インプラント治療」の他にも様々な用途で使われることをご存知でしょうか?
インプラントは失った歯を修復すためだけでなく、矯正治療や入れ歯の治療でも使用されることがあります。
通常のインプラント治療は失った歯の機能を回復するために使用されますが、矯正治療や入れ歯治療に使用されるインプラントは、治療手段として使用されます。今回は矯正治療で使用される歯科矯正用アンカースクリューとアタッチメント入れ歯についてご紹介します。
歯科矯正用アンカースクリューで患者さまの負担軽減!
通常の矯正治療では歯の表面に矯正装置をつけ、ワイヤーで引っ張ることで歯並びを整えていきます。ですが、前歯を後ろに引っ張る際には、奥歯を固定源とするためどうしても奥歯も前方に動いてしまいます。この反作用の動きを防ぐためにこれまでの矯正治療ではヘッドギアの様に大きな装置をつけて、歯を後ろに押す固定源を作る必要がありました。
矯正装置が大きくなってしまうため、患者さまの負担も大きく、矯正治療をしていることも周囲の目に触れてしまいます。さらに、ヘッドギアのつけ忘れにより、矯正期間が伸びてしまうリスクもありましたが、歯科矯正用アンカースクリューを用いることにより、患者さまの負担も少なくなりました。
歯科矯正用アンカースクリューは外科手術を回避できる!
固定源を後ろに取ることができることから、奥歯を後ろに動かす動きも可能となります。そのため、これまで抜歯が必要な症例であっても、非抜歯での矯正治療も可能となったのです。
それだけでなく、これまで大きな手術が必要とされてきたものでもアンカースクリューを用いることで回避できるようになりました。
アンカースクリューをつける処置自体は通常の麻酔を使って専用の小さなネジを顎骨に入れる簡単な処置です。インプラント治療の様に顎骨とインプラント体が安定するまで何ヶ月も待つ必要もありません。アンカースクリューが不必要になった場合も簡単に取り外しができ、跡も残らないので患者さまの負担も少ない治療手段です。
歯科矯正用アンカースクリューは治療期間短縮に繋がる!
通常の矯正治療と違い、矯正用アンカースクリューは顎骨に直接固定源を取るため、強固な固定となります。そのため通常の矯正治療よりも短期間で大きく歯を動かすことができ、治療期間を短縮することにつながります。
歯科矯正用アンカースクリューのデメリット
矯正治療の可能性を広め、患者さまの負担を少なく治療できる手段となるアンカースクリューではありますが、デメリットもあります。1つめはアンカースクリューを埋入下箇所が不衛生になり、炎症を起こす可能性があること。
2つめはアンカースクリュー自体が離脱し、再埋入の必要性が出る可能性です。ですがこれらデメリットを踏まえても、アンカースクリューを用いた治療は大きな恩恵をもたらしてくれます。
インプラントを用いた「アタッチメント入れ歯」
総入れ歯を用いている方が長年入れ歯を使用続けると、時間とともに骨が痩せ、どうしても入れ歯にがたつきが生じてしまいます。そういった方が「外れにくい」「よく噛める」入れ歯を希望される場合に解決手段としてご提案できるものが、インプラントを用いた「アタッチメント入れ歯」「インプラントオーバーデンチャー」になります。
インプラントオーバーデンチャーはインプラントに装着したアバットメントの先端を直接入れ歯の部分に差し込む様な構造で製作するため、患者さまご自身で取り外しができ、安定した噛み心地を手に入れることができます。使用されるアバットメントにも種類があり、入れ歯の形状によって選択します。また無歯顎の方がインプラント治療を受けるとなると何本もインプラント埋入する必要がありますが、インプラントと入れ歯を併用すれば最小限の本数で上・下顎の全ての歯を支えることができます。
当院では「All on 4」という手法で、4本のインプラントを用いて無歯顎の方の治療を行います。3年の保証期間もありますので、仮に治療後にインプラントで異常が生じた場合にもすぐに対応させていただきます。
アタッチメント入れ歯のデメリット
アタッチメント入れ歯は上部構造が入れ歯ではありますが、その支えとなっている部分はインプラントです。そのため清掃不良が続いてしまうとインプラント周囲炎などのリスクが上がります。また通常のインプラント治療と同じく、インプラント体と顎骨が馴染むまで時間がかかるため、治療期間が数ヶ月と長くなってしまうのも大きなデメリットです。
まとめ:インプラントは様々な治療でも併用される
いかがでしたか?インプラントと聞くと歯1本のみに使用される治療法と思われる方も多かったと思います。ですが、実際は矯正治療の固定源としの役割や総入れ歯の固定源としても使用されます。患者さまお1人ひとりのお口のお悩みに合わせて治療法をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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